08 July, 2007

よいお茶は翌日に効く

TEAsiaの常連さんに、中医(中国医学のお医者さん)を職業とされてる方がおります。
実は小町が1年ほど前に足を怪我した時の主治医さんです。
先日「暑いので岩茶を冷たくして飲もうと思います」と、ご来店いただきました。
少しお時間があるとおっしゃったので、私人茶(販売してない私蔵のお茶)をお出ししました。

彼のお話を聞いていると、とても気が楽になります。
物事をごく自然に捕らえていることもその理由の一つでしょうが、彼は「目に見えない力が働くことがある」という考えを受け止める、心の広さがあるからです。
簡単なようでいて実感しにくい「病は気から」という言葉も、彼が言うと本当にそうなんだろうな、と感じられます。中医の考え方がそうなのでしょうね。

そんな彼に、先生がブレンドした今年の「大紅袍」を淹れてみました。
もうしばらく置かないとブレンドされたお茶同士が落ち着かないことや、焙煎香がまだ強いということは先にお話しました。
そのお茶は、とても「気」を発している力強いお茶です。
元気になりたい時や、気合を入れたい時、飲むにふさわしいお茶です。
漲る大地のパワーを実感できます。

淹れたお茶を一緒に味わいながら、そんなことをお話させて頂きました。
すると彼の口から出た一言は、
「お茶って、飲んでる時よりも次の日に、“あー。あのお茶は良いお茶だったんだ”って実感するよね。目覚めがすっきりだったり、元気なったりね。」
感心しながらも、なんとすんなり頷ける言葉でしょう。
すべてのお茶に共通して言える健康面での効果とは、利尿作用。
単純なことだけど、悪いものを体の外に出す基本的な生理現象ですよね。
きっと、お茶を飲まなかったらもっと長く体に留まったであろう老廃物質を、お茶を飲むことで促し、早めに外に出す。それだけでも、随分と体調は違ってくるのでしょうね。
しかも、よいお茶ほどその栄養成分が優秀でしょうから、やはり水のようなお茶を飲むよりは効果があるのだと思うのです。
故に、翌日の体調で、前日飲んだお茶のランクが分かる、ということだそうです。
なるほど「とても納得、しかも素敵な言葉」だな、としみじみ思いました。

中医の先生はお友達との待ち合わせ時間になって帰っていかれましたが、その言葉はまるで岩茶を飲んだ時の余韻、『岩韻』のようにいつまでたっても小町の胸に広がっていました。
ちなみに、お茶の先生は今年、その「大紅袍」でコンテスト優勝を狙っております。
中医の先生からこんな素敵な言葉を引き出した先生のお茶。
必ずや優勝することでしょう。

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